いつものベンチに向かえば、
光が座っていた。
そっと…歩み寄って行く。
「知ってるか?」
「ぇ…」
「死んだ時、自分の声が届かないキモチ」
「…ッ」
「死んだ時…
どんなに虚しいか」
『この世で、一番自分が虚しくなる事を知っているか?』
「…虚しい事が、どんなに悲しいことなら、わかるよ」
「…」
「光、光は…死んでるの?」
「…やっぱ、知ったんだな」
「うん」
「…俺も、ここにいる理由はわかんねぇんだ。
だけど、莉緒だけに…俺が見えるのかは、
なんとなく…わかるよ」
「…?」
光は、悲しそうに笑って言った。

