今までとまったく違う女。 ……調子狂う、し。 しばらく歩くと詩織は急に止まって そこから見える家を指差した。 「ココ…です」 ふーん。 ここなんだ。 俺んちから結構遠い。 詩織の家は……… 俺の暗記力で道は覚えた。 詩織に『じゃあまたな』とだけ言って別れた ……寒っ。 さっきまでこんなに寒かったか? 心に穴ができたみたいだ ふと別れたくない と思ってしまった。