* 俺様な先輩 *





「前園!」




ナニ……。


南遥人がそう呼んだら


扉付近にいた人が全員あたしの方をむいた


華音も、含めて




「何ですか」




極力近づかれないように体制を構える


ザワザワとしていた教室が


一気に静かになる




こーゆー雰囲気嫌いなの!




「こっち来い」


「何か用ですか」


「……あー、もう」





そう言って先輩は


人ごみをかき分けて


私に近づいて来た