「はぁ…」

思わずため息を零せば、村上君は 途中まで一緒にいこ! と明るい笑みを浮かべてくる。

断る理由もないために頷けば、彼は本当に嬉しそうに笑った。


「村上君って、女の子にたいしていつもそんな感じなの?」

疑問に思った事を口にだせば、彼は もちろん と言う。

「俺は女の子っていう生き物が好きだからさ、どんな子でも愛せるよ!」

「なんかすごいね…」

彼はなんか、変わってる。そう思った。








クラスわけのボードの前に移動して、自分の名前を探しているとBクラスにあった。

「ここちゃんと俺一緒じゃん!!」

「え?ここちゃん…?」

「心ちゃんのあだな!」

「あ、そうなんだ…」

深くつっこまないことにしよう、と心に決めて、理来の名前を探す。

しかし、Bクラスには無かった。少し、ショックかも。

かわりにCクラス覧に佐倉理来と書かれていた。

「理来とクラス離れちゃった。」

残念そうに呟けば、村上君は ここちゃんは理来が好きなの? と聞いてくる。

まあ、好きか嫌いかって言われたら好きにきまっている。

幼い時から一緒だったし、可愛い女の子みたいな親友だと思ってる。

頷けば村上は いいなー理来 と言った。


「愛されてるな、理来。」

ばし、と村上君は先に行ったと思っていた理来の背中を叩く。

私が少し驚いて理来を見れば、彼は顔を赤くしていた。