もうリクは、清汰に助け出して欲しいと、泣きつくような夢は見ませんでした。

代わりに不思議な夢を見ました。

自分が猫になって、清汰の悩みを聞いている夢でした。

猫の自分は清汰の話を聞くだけで、何にも出来ません。

それが、もどかしくて、歯がゆくて…

ふと、目が覚めると、人の体をした自分にほっとしました。


清汰の「ありがとう」と言った言葉が胸を喜びで満たします。


あたし、人間で…

よかった…