「今は、まだ美姫の魂は俺の中にある。そのうち飲み込まれちゃうけどね。ま、時間の問題って事だ。……美姫が助かる確率はほゼロ。君たちに用はないからもう帰りな」 奴は手をブラブラと適当に振って建物の中に戻ろうとした。 「ふざけんなよ!……美姫を返せ!」 俺はヤツの方に飛び掛かった。 もう、何でもいい。 とにかく美姫を助けたい。 その一心で、飛ばされても飛ばされても飛びついた。 「しつこいなぁ、もう」 奴は面倒くさそうに地面に這いつくばる俺を見下げた。