「そんな事気にするな。携帯出れねぇ時は折り返し掛ける」 「…うん。ごめんなさい」 「別に怒ってる訳じゃないからな」 「…うん」 幼なじみの様子がおかしい 俯き加減になり、小さく肩を震わせ泣くのを堪えてる感じに見える 「里桜。こいつは中学の時、母親を事故で亡くしてな。父親と暮らしてたが、その父親が金だけ残して女と消えたんだと」 「…そう、だったんだ…」 父親が女と蒸発なんて…どんな気持ちなんだろう 私と似てるけど、私よりもずっと酷い仕打ち受けたんだね…可哀想に…。