「あれが一番好きって言ってくる奴ばっか。 あのドラマの何処が良いんだか」 「え――」 「…なんてね! 嘘、嘘、普通に嬉しいよ。処女作で演技もがっちがちの固い動きしか出来無かったのに 好評みたいで嬉しい限りだよ」 たった今、苦虫を噛み潰した様な不機嫌な顔をしていたくせに それは嘘だと言って、にこっと笑う。 掴めない男だ。 嘘なら、嬉しいなら、最初から喜んでくれれば良いのに。 悪ふざけなのか、いちいち最初に不機嫌な態度を取って見せる意味が分からない。