「あぁ、そっか」 男は唇の端を上げると、帽子の鐔を摘んだ。 「もしかしたら、俺の顔見たらびっくりするかも知れないよ。 それでも良い?」 ……? 良く分かんない、けど。 まさか凄い不細工、とかそんな類なの? いや今更、顔位で驚きはしないと思うけど。 どうせなら普通の顔が良いです、極悪人面とかじゃ無く、はい。 「とにかく、そんなの見てみなきゃ分かんないし… どっちにしろ、今更逃げられはしないわよ」 見知らぬ土地まで来てしまったのに。