「此処は何処?」 「…俺も知らない」 「はぁ!?」 俺も知らない、って。 「何か目的があって此処に来たんじゃないの!?」 信じらんない、自分の目的地も分かってなかったなんて! 「本当は、途中の駅で適当に、降りる筈だったんだ」 男は気まずそうに頭を掻く。 「だったら、何で――」 「いちるちゃん、寝てたから」 「え、」 あたし…? 「相当疲れてるみたいだったから そのまま暫く寝かせて置こうと思ったら 起こすタイミングが分かんなくて…」