プシュゥーッ、 電車を降りると、すぐ後ろで扉が閉まった。 「…此処は、何処?」 見慣れない景色にきょろきょろと辺りを見回す。 此処は小さな駅みたいだった。 ホームの足場はコンクリートで造られていて、寂れた時刻表が ぽつんと端の方に立っている。 ホームは前方を見ても、後方を見ても細長く続いていて、 その先は吹き抜けになっていて緑が見えた。 近くにある開け放たれた改札口から駅を出ると、 其処はもう異世界の様だった。