「約束は守らなくちゃ。
俺だけの我が儘でこのままいちると一緒に居る訳にはいかない」
「っ」
首を横に振りたかった。
困らせるって分かっていても我が儘を言いたかった。
架と一緒に居たかった。
本当は追い掛けられていた時、
“あのまま架と二人で何処か遠い場所へ逃げてしまえたら”
なんて思っていたの。
二人の事を誰も知らない場所なら、
何にも捕われずにずっと一緒に居られるんじゃないかって。
はしたなくて欲深い考え。
でもそれは叶わないって事も分かっていたの。
だって架は芸能人。
あたしはただの一般人。
住む世界が違う事は最初から痛い程身に染みて理解していた。
なのに何で。
何で涙が出るの。


