「友達がいちるの名前大きな声で呼んでたから
耳に入って見てたのもあるし
遊園地でも言ったけどいちるが寂しそうな顔してたってのもあるけど…」



「あるけど?」











「多分、一目惚れ」



架はさらりとそう言って、涙跡の残るあたしの目尻を指で拭った。



「っ!」



あまりにもさらりと言うものだから。


一瞬息が止まってしまった。


そして徐々に高鳴る胸の鼓動。


架に触れられた目尻が、熱い。


“一目惚れ”ってどう言う意味だろうか。


深く考えちゃいけないよね。


でも、嬉しい。


単純脳だって言われても今なら否定は出来無い気がする。


それ位、嬉しい。