「一秒たりとも、時間を無駄にしたく無いんだ」 誰に宣言するでも無く、男はきっぱりとそう言い切った。 「それで話は戻るけど、 俺の誘拐劇に乗ってくれない? …って言うか乗れ」 …! この後に及んでまだ言うのか。 信じられない位可笑しな頭の持ち主だ。 普通はここでもう諦めるでしょ、色々と。 「何で、そこまでして…」 戸惑いながら目を伏せると。 「お前と居たいんだ。 …いちるちゃんと」