きょろきょろと不安げに辺りを見回すあたしに 気付いているのかいないのか、 「大丈、夫。 時期に、落ち着く、から…」 男は今一度そう言った。 「だか、ら、安心、して…」 「っ」 安心するも何も、心配なんかして無いわよ! 何せ今の今まで自分を誘拐するとか言ってた奴なんだから! でも、 「はぁ、はぁ」 尋常じゃ無い呼吸のリズムと息遣いは、 やっぱり心配だ。 ――同じ人間として。