「でも一番嫌だったのは、それを“寂しい”って感じる自分自身なの。
矛盾してるって分かってる。
朝も昼も夜も、御飯を並んで食べてても
同じテレビ番組を見ていても
家の中に“家族”は揃ってる筈なのに会話が無いの」
「…うん」
「…たし、本当は辛かった。
あたしが話し掛けたら無視はしないけど。
ちゃんと返事はしてくれるけど。
話し掛けて欲しかった。
あたしに興味持って欲しかった。
“今日何してたの”
“明日の予定は?”
たった一言でも良いの。
あたしが怪我したら“救急箱を持って来て手当てして”なんて思って無い。
ただ
“どうして怪我したの”
って、それだけで良いの。
それだけであたしは明日も家族でやって行けるってそう思えるのに」


