「こらこら、何してんだよ」
地面に落ちたマップを拾って架は苦笑い。
「だ、だ、だってっ!」
「んー、そんなにドキドキしちゃった?」
「五月蝿い!当たり前でしょ!」
いきなり人の肩越しから顔を出すんだもん!
近過ぎだよ!
それに、み、耳に架の息が掛かって…
何だかいろんな意味でぞくっとしちゃったし。
耳を押さえて架をキッと睨むと。
「赤くなっちゃって可愛い。耳敏感なんだー?」
全然、ちっとも、全く反省して無くて。
意地悪な顔をして口角を上げていた。
む、む、むかつくっ!
「別に耳が敏感な訳じゃ無いし。
いきなり横から覗き込まれたから驚いただけ!」
ふいっと顔を背けるも。