初めてあたしを見掛けたとは言え、呼び留めたのは。 此処まで連れて来たのは。 何か用があるんじゃないか。 何か理由があるんじゃないか。 そう思って、聞いたのに。 「ああ、実は――」 再び口を開いた男から放たれた言葉は 今まであたしが人と向き合って来た中で 最も意味不明で、悪質なものだった。 「ちょっとある理由があって、プロデュースさせてくれる人を探してて」 「……?」 「それで、」