「何でそこまで」 呆れて理由を尋ねると。 「これってさ、たかが珈琲じゃ無いと思うんだ。 …少なくとも俺の中では」 なんて意味深な返答。 「どう言う意味?」 「何て言うかさ、これは俺の前に立ちはだかる壁の一つだった訳。 平たく言えば苦手の一つで」 「うん」 「でも苦手だからって、そのまま避けて通っていても いつかはそれから避けられない時が来るかも知れない」 上手く避けて通れる道もあるかも知れないけど、 そう呟いたあと架は珈琲を一口啜る。 そして人差し指を一本立てた。