雨はやむことを知らず、まだまだ降り続ける。 もう、1時間くらい打たれてる。 「颯太ぁ…っ」 どうして、来てくれないの。 「…沙和っ!!」 そう呼ぶ声が、聞こえた。 顔を上げると… 「っ、沙和!」 樹がこっちに向かって走ってきていた。 「…沙和、帰ろ」 私の前に来て、傘の中にいれてくれた樹。 だけど、 私は首を横に振った。