「あ、忘れ物」 支店長が夜空を見上げ 思い出したように突然言う。 「そうなんですか? じゃ、早く店に戻らないと」 アタシが慌てて顔をあげ答えた瞬間、 彼は指でアタシのあごを支え動かないようにした。 そして一瞬のうちにさっきまで見とれていた彼の顔が近づいてリップ音を鳴らしてキスをする。 「!!」 真っ赤になるアタシに彼は楽しそうに笑う。 「あのっ、 ここ…道端で…その、」 「だから?」 「…なんでも… ないです」