彼女はアタシににっこり笑って そして腕時計を見て時間を確かめる。 「あ、もうこんな時間! 新幹線に間に合わなくなる! じゃあね、アナタなら大丈夫、 ハヤテと仲よくね!」 そう言い残し、 久我さんはキャリーケースを引いて新幹線の改札へと急いだ。 「あ、あの、さよなら!」 思わず、アタシも彼女に大きな声で言う。 そしてひとつ息をつく。 そっか…。 そうだったんだ。 アタシは小さくなる久我さんの後ろ姿を見つめながら、 彼女はやっぱりオトナのひとだったんだな、 って思った。