「そんな彼氏なんか止めて俺にしたら?」 そう言って彼はアタシにデコピンする。 「痛っ!」 アタシは額を手で擦りながら口をとがらせる。 「あーあ、 なんでヒカリは俺のよさがわかんないんだろな。 これでも俺、 結構、女の子には好かれるんだよ?」 知ってる。 こないだの合コンのときだって樫原くんが一番人気だったらしいもん。 みんな樫原くんの話ばっかだったし。 「でも…アタシはそうちゃうもん」 「よくもまあ、 はっきりと言ってくれるよなあ」 「ごめん…」 ちょっと言い過ぎた…かな…?