彼をそっと見ると。 難しそうな顔をしている。 ダメですよ、 どんなに困ったって時間は戻りません。 この状態、 もうどうしようもないですからねっ! 「…いや、大丈夫だ」 え? 今なんて言った? 大丈夫…とか言わなかった? 「みなとみらい線から渋谷行きに乗れば、 早いから」 腕時計を見ながら彼は言う。 なんでそんなことわかるの。 だってここ来るときなんかたくさん電車乗り換えたりして。 乗り継ぎいろいろあったじゃないの。 …ん? あったっけ? 知らない土地だからか記憶がなんか曖昧…。