「もう時間だから…」 そう言って彼は立ち上がる。 あ、そっか。 今はまだ仕事の途中だもんね。 …彼が動くたびにいい香りがする。 嗅覚っていうのは不思議なもので視覚よりもずっと鮮明に思い出させてくれる。 だから支店長の香りを知りたくて新京極の香水屋さんで必死で探したりした。 やっと見つけて彼が恋しくて恋しくてどうしようもないときは香水の置いてある店に行って彼のにおいを探す。 なんだか犬みたいだけど。 言うと笑われそうだからこれは内緒。