「あ、俺、樫原ヤクモ。(カシハラ ヤクモ) アンタは…ヒカリ…だっけ?」 「え? どうして…?」 「遅れてきたとき声かけられてたの見てたから。 苗字は?」 「北野…」 そして地下の店から階段をあがり地上に出ると彼はアタシの手を離した。 「あー! やっぱ外のほうがいいなあ」 そう言って大きく伸びをする。 都会の夜は…夜に限らず昼もあんまり空気がいいとは思わないけど 夜は昼間よりも見える景色が騒がしくないからまだましなような気がする。 明るい街明かり。 ライトを点けて走る車。