「あ、あの…弘樹?」 私は弘樹に近づいてみた。 「…だって」 すると弘樹が言った。 「愛奈はさ、住む場所が無いからしょうがなく俺ん家にいるんじゃん」 「え?」 弘樹の言葉に、私はびっくりした。 「別に俺じゃなくたって良かったんだろ?」 弘樹何言ってるの…? 「私は、弘樹だからついてきたんだよ?」 私は必死に言う。 「弘樹だから…って、あん時たまたま話しかけたのが俺だったからだろ?」 弘樹の目は真剣だ。 「…っ!」 私は何も言えなかった。