由紀のことを探していると、背中に視線を感じた。 ゆっくり後ろを振り返ると、ばっちり坂本さんと目が合った。 「小宮さん、ちょっといい?」 ずかずかと近付いてくる坂本さん。 やばい、やばすぎる。 この雰囲気は明らかに怒っている。 さっき智晴に告白しようとしてた、可愛くて物静かな坂本さんとはまるで別人で……。 「どうしてくれるの、小宮さん」 「え?」 「私の高校生活、どうしてくれるわけ?」 「ご、ごめんなさい……」 とりあえず謝っておく。 怒った坂本さん、危険なオーラ漂いまくり。