「龍これ過呼吸だ」
「オレ袋持ってる」
「俺がやるぞ?」
「あぁ頼んだ」
「ゆずー?体起こすな?」
そう言って荘は
私の体を起こして
口に袋を当てて
背中をさすってくれた
「できるかぎりでいいから
ゆっくり呼吸してな?」
「ハァハァ ハァハァ」
「その調子」
「ハァ ハァハァ ハァ」
そのうち落ち着いてきて
呼吸も様になってきた
「柚?落ち着いたか?」
「うんありがとう荘」
「あぁ」
「発作は大丈夫か?」
「うん
知らない間に消えてた」
「よかったな」
「心配かけてごめんなさい」
「いいんだよ
柚が助かれば」
「ありがとう智」
「柚」
「何?龍」
「今日はお前も入院だな」
「はぃ…」
「そんなに嫌か?」
「覇瑠と悠と居られたら
別に良いけど
今回は心臓だから
別々でしょ?」
「あーそんなことか
部屋は同じだよ
俺らが行くの楽だから(笑)」
「ホント?!」
「あぁ」
とはにかんだ龍と
その後ろで智と荘も
大丈夫だよと笑ってくれた
「じゃぁ点滴終わるまで
ここで安静に」
「龍診察は?」
「ここ閉めれば
ベッドはもう一つあるし
心配しないで大丈夫」
「ありがとう」
「じゃぁ俺らも
診察あるから行くな
柚安静にな?」
「うん」
「柚ゆっくりやすめよ
あっ過呼吸は癖に
なるから今の状態だし
とりあえずこれもっときな」
そう言って袋を
渡してくれた
「ありがとう」
私の言葉を聞いて
2人は出て行き
龍もカーテンを閉めて
診察を始めた
龍の声を聞きながら
私は深い眠りについた

