(ハッ!)
目を覚ますと自分の家にいた。
「私の部屋…?」
(やっぱりあれは夢だったのか)
ホッとして数秒…
「…だから夢じゃないと言っているだろう…」
ムスッと拗ねた様にそう言ったのはさっきの神社にいた猫耳の男の子だった。
「全く如何して夢にしたがるのかわからん」
彼はブツブツ独り言を言っているが私の身体は硬直してしまって冷や汗しかでない。
「な…、なっ! なんでぇ!!?」
五分位経ってやっと声が出た。
「…?何がなんでだかわからんな。」
「え、あ…主語いるか…何で私の部屋にいるの!?」
「僕の花嫁だからだろ」
きっぱり言い切った彼に私は少し戸惑ったがいつ嫁になった!などと言い返したかったがあえてその気持ちをグッと堪えた。
「ねぇ、僕ぅ? 人のお家に勝手に入っちゃいけないって言われなかったかなぁ?」にっこりと笑い彼にそう言う
「言われてない。それに僕の名前は猫飼 神(ねこかい しん)だ。
あとお前は花嫁だから知らないことなどないぞ」
ふふんっと得意げに話す彼。
