4月25日は私の16才の誕生日。
毎日の様に母は朝食を作り、父は新聞を読んでいた。
何時もなら私はまだ寝ている時間なのだけれど今日は目覚めがよかった。
「お母さんおはよ!」
「あら、美香今日は起きるの早いのねぇ
ご飯まだできていないわよ?」
「あはは、今日は目覚めがいいの!ご飯まだかぁ…」
そう言うと母が
「久しぶりに早起きしたんだから散歩にでもいって来なさい」
早起きすると母は良くそういうのだ。
(ま、暇だからいいけどね!)
「そうする!じゃあ行ってくるね!」
そう言って家から出て暫く近所を散歩していた。
「ん~…それにしても自分の誕生日に早起きって何かいい事ありそうだなぁ♪
あ!そうだ!
久しぶりに彼処にでも行こうかなっ」
彼処とは私の家から10分もしない所にある神社のこと。
小さな神社で御狐様が祀られてある。
でもそこは沢山の猫達が居て私の癒しスポットにもなっているのだ。
(狐と言うより猫神社って感じだよねー)
と、思って歩いている間に目的地に到着した。
「よしっ、ついた!
猫ちゃんいるかなぁ」
辺りを見回して見たが猫は一匹もいない…
「あっれー…?」
すると遠くから猫の声が聞こえた。
「奥にいるのかな……」
そう思って奥に歩いて行く。
にゃー…にゃにゃぁ
…みゃぁっ
と数匹の猫の声が聞こえ美香は「猫ちゃぁあんっ」と叫びながら近づいて行ったのである。
これが彼女の人生を狂わせる事にとは知らずに……