「―――――…雛乃しかいねーだろ」 「あ、…うん」 やっぱり。 それからあたしは、この事件の真相と繋がってる、の意味を説明してくれた。 「――――じゃぁ、あたしを猛から離したがってるんだ…」 静かにコクリと頷く。まるで隠し事がバレた子供のような顔。 「で、繋がってるっていうのは、晃の見解で実際は、俺が弱み握られてるだけなんだけどな」 「弱み?」 「…‘お前が他の奴に’…その、なんだ…」 「言えないこと?」 「泣くか?」 首を横に振っただけで猛は苦しそうに笑う。