柔らかい陽の光がカーテンの隙間を縫って天蓋まで届いている。

 お昼前位でしょうか?

 まだ眠い。

 僅かに持ち上がった意識は、暖かく心地の良い陽射しに再び微睡みの中へと戻り掛ける。

 指先に触れた温もりに擦り寄る様に顔を埋めて、意識を手放そうとした瞬間に違和感を覚えた。
 指先に触れる温もり?

 ある筈のない温もりの存在を確かめようと、重い瞼を嫌々開ける。