――――くしゃ... 手紙を持っていた手に、力が入る。 そのまま、足を書斎へと進める。 譲さんは重い口を開いた。 「...また、来たのか...」 重い溜息をつきながら、手紙を机の上に置いた。 ━━━━━━━━━━━━━━━ 姫宮椎を当主にするのを止めろ さもなければ 殺す ━━━━━━━━━━━━━━━ 犯行声明のように、新聞を切り抜いて作ってあるみたい。 だから、筆跡なんてものはない。 「"また"とは?」 譲さんが呟いた言葉に首を傾げる。