【完】あたしが君を守るから






知らない内に泣いてたんだ...。



自分でも片方の目元に触れる。



水滴が付いていた。



人前で泣いたことが恥ずかしくて、視線を下げる。




「なんで...イジメられてるってわかったの?」



俯いたまま、顔を見ずに口を開く。



「昨日のローファー」



ローファー?



確かに不思議がられたけど、あたしは何も言ってない。




『ぬかるみを歩いた』ってことしか...。