あー。ここでもない。 いくつかあるスタジオを、手当たり次第に中に入る。 でも、どのスタジオにも人はいなくて。 無数にあるスタジオを全て回れと? そんなの考えただけでも、疲れちゃうよ...。 はぁ、と溜息をつく。 ――――カツン... 静かなスタジオ内に、一気に響き渡る音。 ハッと息を呑んで、背後を見る。 控え室前であたしたちを見ていた、 帽子を深く被っていた男。