でも、好きって感情を知らないときに気付いたこと。 厳しい訓練、親がいない寂しさ。 それから、あたしは心を閉じていた。 誰にも心を開こうとしなかった。 開く気力がなかった。 そんなときに、譲さんに手を引かれて椎に会った。 人見知りがあったあたしは、譲さんの後ろに隠れていて出てこようとしなかった。 でも、そんなあたしに対して。 『僕、椎! よろしくね、歩ちゃんっ』 可愛い無邪気な笑顔であたしを抱きしめた。