翌日、親父は黒ずくめの男たちを悠の家に向かわせた。
俺は、後ろからこっそりと付いていった。
「止めてくださいっ! この手を離して...娘を奪わないで...!!」
泣きじゃくる悠の娘を、無理矢理連れて行こうとしている黒ずくめ男たち。
その男の足にしがみつき、離そうとしない未来さん。
しかし、男たちは未来さんの手を振り払い娘を連れて行く。
見ていて苦しかった。
例え悠の決断でも、子を持つ俺には堪えられなかった。
「未来。俺たちが、十分養えるほど強くなったその日まで待とう...」
「もう、こんな思い...嫌よ...」
強く未来さんを抱きしめている悠の頬に、一筋の涙が流れた。
そのあと悠は、
『俺たちは、甘かったんだ。現実を知らなすぎたんだよ』
と悲しそうに笑いながら俺に言った。

