「旦那は、銀行での仕事が忙しいので。今回は、私一人でお話をお伺いに参りました」 丁寧な、嫌味のある口調。 そりゃそうだよな...。 大事な娘さんが、バカな弟に攫われたんだからさ...。 親父は姿勢を正した。 それを見て、俺も同じように姿勢を正す。 「今回は、息子の悠がお嬢さんと無理矢理籍を入れてしまい。申し訳ありませんでした」 「すみませんっ」 親父が頭を下げたから、俺も同じように頭を下げる。 祥子さんは、スープをすくっていたスプーンを置く。