「やあ...って、その頭どうしたんだ??!」




あたしのこの包帯を見て、譲さんは目を見開いた。




「大丈夫です。ちょっと、転んだだけで...」




「転んでそんな、ねぇ...」




心配するように苦笑した。




怪我した部分に添えていた手を降ろし、譲さんを見上げる。




「お話したいことがあります」




あたしの強い目を見て、譲さんは頷いた。




「分かった。座りなさい」




ソファに座ることを促されて、三人掛けのほうに座らされた。





あたしのほうが、身分は低いのに...。