音をたてずに、小枝を踏まないように、美咲さんを見失わないように歩く。 ...いた...。 「まったく。ここで、待ち合わせって言ったのにいないじゃない」 頬を膨らまして、小石を蹴っている。 待ち合わせ...。 誰と会うつもりなんだろう。 そっと、制服のポケットに手を入れて携帯を出す。 証拠写真として、残しておかないと。 誰なのか気になって、どきどきし過ぎて 背後の気配に気付かなかった。 ――――ドンッ 鈍い音が鳴る。