「俺は、歩と喧嘩するためにこの場を作ったんじゃない」




いつの間にか、すぐ近くで力強くあたしを見つめている。




ずるいよ。こんな近くで言うのは。




鼓動が...




心音が聞こえちゃう。




「単刀直入に言うけど、歩と夏目は付き合ってんの?」




「へ...?」




呆れ過ぎて、まぬけな声が出てきた。




あたしと夏目が...?!




「違う。違うからっ」




好きな人は、違うよ...。