「美咲さん...、それに椎...」
ベルト付きのキャメル色のコートが上品。
ハーフアップのウェーブがかった髪が、それを引き立ててるもの。
あたしなんかより、数段綺麗。
また、張り合ってもない敗北感が出てくる。
目線を落としていたときに、影が出来たのが解った。
「歩、メイクとか上手になったよな...」
目を見開いて、驚く椎の表情があった。
「ううんっ、桃さんに見立てて貰って...」
「桃に? そー、だよな。必要な費用とか何も言ってねぇし...」
契約書が頭に過ぎる。
今回は、桃さんが全て払ってくれたみたい。
...あとでお礼言わないと。

