【完】あたしが君を守るから






その優雅な動きが綺麗で見惚れちゃう。




《さて、急ですが重大なお知らせをお伝えしますね》




悪戯っぽく微笑む。




紀子さんはこっちを向いて、手招きをする。




視線は椎に向いていて、素直にステージに上がっていった。




《私の息子、姫宮ホールディングス次期3代目社長を務める椎の婚約者を発表致します》




「はぁっ?!」



椎の驚きのあまり大きな声で言ってしまったから、マイクに入る。




――――キーン...




「もー、うるさいわねぇ...。少しは黙りなさい?」




「黙っていれるかよ!! なんだよ、婚約者って...」