【完】あたしが君を守るから






キーの高い声が頭の中、廊下中に響く。




「うるさいなぁ...」



椎も不快感を示すように睨む。




そこには、椎を指指す若い家政婦さんと、同じく若い執事さんが。




「そんなこと言っている暇はございませんっ!!」




若い執事さんが、椎を取り押さえる。




見慣れた人の突然の行動に、あたしも椎も、ただ驚くだけ。




そして、連れて行かれる前にジャケットを投げた。




それをキャッチするあたし。




...一応、羽織らせて貰おう。




寒いから、という理由で上着を羽織る。