「ありがと...。でも、紳士にそんな格好は...」 ウェストコートだけの格好は、恥ずかしいだろうし。 「いいから。寒いんだろ?」 脱ごうとするあたしの動きを両手で止める。 強引なやり方...。 でも、ここで断ることはできなさそう。 「うん。ありがとう」 夏目に折れて、素直にジャケットを羽織る。 夏目のその笑顔が、 違う意味を持っているとも知らずに。