【完】あたしが君を守るから






居心地が悪いまま、会場の入り口付近へ。




すると、そこには壁によりかかっている彼の姿が。




さっきまで別の場所に視線を向けていたのに、不意にあたしを見つめた。




不覚にもドキッと胸が鳴り、動けなくなる。




似合ってない、この姿を...




椎に見せたくない。






「可愛いじゃん歩」




椎が近づいて来たからなのか、あたしには影が出来る。




「...似合ってないよ...」




「え?」




小さく呟いたから、彼は驚いていた。