私しか、いないトイレは当然の事如く、静まり返っていた。 中庭に近いこのトイレは、あまり利用されない。 きっと誰も来ない。 あと数分経てば、授業が始まる。 私の手には残された2つのお弁当。 廊下に出ても、音一つしない。 私の恋愛の過去。 亮太に抱いてしまった感情。 今すぐにでも、消し去りたい。