「へ~好きだから、お前はここに引っ越してきたんだ?」
って……
そうなるよね。
あたしは助けを求めるように拓にぃを見たけど、拓にぃはあたしがそうすることを分かっていたかのように知らん顔をしていた。
使えないヤツ……
チッと舌打ちする。
「ああそれ。俺、恵理子さんに聞いた」
「え?」
リクがお母ちゃんと話した時のことを簡単に春樹に説明する。
「嫌々引っ越しさせたから辛いこともあるかもってリツのお母さんが心配してたから」
最後にリクがそう言うと、春樹は悔しそうに唇を噛んでいた。
「はい。はい。そこまでだ」
パンパンと手を叩いた拓にぃがまたこの場を仕切る。
その音で、あたしは我に返ったように、急に顔が熱くなった。
勢いとはいえ、リクに告白しちゃったよ。
リクのことを意識してあたしは顔を上げられない。
「つまりだ。陸人くんは初めから知ってて律子と付き合った。律子は陸人くんのことが好き。ということは、何も揉める要素ナシじゃない?」
そんな単純な話で片が付くことじゃない気がするが、ここは拓にぃの意見に賛成。
「オレは納得いかねぇ」
ここに反対してる人1名。
それはそうでしょ。あたしだって納得なんかいってない。
だって、リクの気持ちが全く分からないんだもん。
「それは律子に嫉妬してるから。とか?」
「何でオレが」
「素直になりな。春樹くんは陸人くんのことが好きなんだよね。女より、男の方が好きなんだよね」
茶化すように言う拓にぃの言葉で、せっかく静まりかけてた春樹の闘争心に再び火が付いた。
「は?オレが男を好き?冗談じゃねえ!」
「それじゃ、証拠見せてくれる?」
また拓にぃは春樹をたき付ける。
証拠?
そんなの見せられるわけないじゃな……
そう思ってる矢先、春樹の両手があたしの頬を挟むと、ゴキッという音がしたんじゃないかって思うほどの速さで自分の方に向かせた。
「な……」
なんだ?
そして……
春樹の顔が勢いよく近づくと、あたしの唇と春樹の唇が重なった……
は?
なに……コレ?
って……
そうなるよね。
あたしは助けを求めるように拓にぃを見たけど、拓にぃはあたしがそうすることを分かっていたかのように知らん顔をしていた。
使えないヤツ……
チッと舌打ちする。
「ああそれ。俺、恵理子さんに聞いた」
「え?」
リクがお母ちゃんと話した時のことを簡単に春樹に説明する。
「嫌々引っ越しさせたから辛いこともあるかもってリツのお母さんが心配してたから」
最後にリクがそう言うと、春樹は悔しそうに唇を噛んでいた。
「はい。はい。そこまでだ」
パンパンと手を叩いた拓にぃがまたこの場を仕切る。
その音で、あたしは我に返ったように、急に顔が熱くなった。
勢いとはいえ、リクに告白しちゃったよ。
リクのことを意識してあたしは顔を上げられない。
「つまりだ。陸人くんは初めから知ってて律子と付き合った。律子は陸人くんのことが好き。ということは、何も揉める要素ナシじゃない?」
そんな単純な話で片が付くことじゃない気がするが、ここは拓にぃの意見に賛成。
「オレは納得いかねぇ」
ここに反対してる人1名。
それはそうでしょ。あたしだって納得なんかいってない。
だって、リクの気持ちが全く分からないんだもん。
「それは律子に嫉妬してるから。とか?」
「何でオレが」
「素直になりな。春樹くんは陸人くんのことが好きなんだよね。女より、男の方が好きなんだよね」
茶化すように言う拓にぃの言葉で、せっかく静まりかけてた春樹の闘争心に再び火が付いた。
「は?オレが男を好き?冗談じゃねえ!」
「それじゃ、証拠見せてくれる?」
また拓にぃは春樹をたき付ける。
証拠?
そんなの見せられるわけないじゃな……
そう思ってる矢先、春樹の両手があたしの頬を挟むと、ゴキッという音がしたんじゃないかって思うほどの速さで自分の方に向かせた。
「な……」
なんだ?
そして……
春樹の顔が勢いよく近づくと、あたしの唇と春樹の唇が重なった……
は?
なに……コレ?
