はあ。と深いため息をつくと、廊下の窓からのぞいている青空を見上げた。
キレイな青空に向かって呟く。
「なんであたし?」
今更どうしようもないことだけど、腑に落ちない。
ガサツで普段から外見もあまり気にしてない、半分女を捨てたようなこのあたしを、王子と名のつく男の元へ送り込むってあり得なくない?
まだ送り込まれてもいないけどさ。(送り込まれるんじゃなくって自らの潜入だけどね)
あたしだって少しは乙女の部分も残っているわけで。
誰のことも断らなかった王子があたしのことをフッた日にゃ、あたしの腐りかけてすでにあるかどうかわかんなくなった豆粒みたいなプライドってもんが、踏んづけられて粉々になるってもんよ。
それは、あまりにも辛すぎや~しませんか?
悲しすぎや~しませんか?
まるで、同じ芸風に飽き飽きして干される芸人のように、カノジョさんを簡単に切り捨てる王子のやり方は、あたしも気に入らないよ?
干された芸人の気持ちになってみろってってんだっ……(あれ?違うか?)
だから、おんなじ気持ちの同志が集まって、調査隊を結成したわけだけど、今だ調査隊は成果を上げていないわけだけれども、そんなのこの際どうでもいいわけで……